■バイクレースファンなら誰でも知ってる『 加藤大治郎 』選手 数々の優勝経験をつみながら
 バイクレース最高峰クラスのWGP500クラスに2002年から参戦する。しかしながらレースの
 4スト化のあおりを受けて、500クラスでのタイトルは獲得できませんでしたが、そのシーズンに
 RC211Vの提供を受けて4ストマシンでの挑戦を始めることになる。
 そして迎えた2003年のショーズン・・・チャンピオンのV・ロッシに『 一番怖い(ライバル)
 ライダーの一人である 』といわしめた、加藤大治郎選手・・・
 ファンのみんなも今年はチャンプに向けて好発進してくれるだろうと信じて疑わなかったに
 違わなかったと思います。
■2003年度、鈴鹿サーキットではコースの改修が行われ、2輪専用シケインが増設された
 レイアウト的には、もう1つシケインが増えたような感じのコースとなりました。
 開幕戦鈴鹿のレースウィークではテストが始まり、予選に向けて各ライダーがセッティングに
 精を出してるところでした。
●管理人は土曜日から鈴鹿観戦でした。当日はあいにくの雨で、いつもならマシンの撮影で
 コース外周を廻るのですが、カメラを出せないのでパドック付近でライダーのサイン集めや
 情報収集に走りまわってました。
 やはり注目のライダーは、V・ロッシ・・・日本人の中では加藤大治郎選手って感じでした。
 加藤大治郎選手は、新シケインには苦戦していたみたいなのと、雨でセッティングを出すのに
 手間取ってる様子で、いつもはファンの前に気軽に登場してくれるのですが、この日ばかりは
 あまりファンの前には姿を現す事はありませんでした。
 M・ビアッジや、大治郎選手のチームメイトのS。ジベルノウは逆に機嫌が良くて笑顔を絶やさず
 ファンのみんなと触れ合ってました。
 予選終了後・・・やはり元気の無い大治郎選手・・・後のTVで放映されたことですが、奥さんが
 出産の為に入院中で心配もあったんだろうと思いました。 パーカーを頭の上から覆いかぶり
 部屋から出てきた・・・誰もきずいていない状態で・・・大ちゃんは人目を避けるように・・・フェンス
 を飛び越えて、ショウエイヘルメットやタイヤトレーラーがあるハウスに向かって行った・・・
 私は、その大ちゃんをみつけて・・・サインを貰い・・・一言『 頑張ってくださいね・・・ 』と握手を
 交わす・・・明日は、大ちゃんの表彰台の写真を撮るぞ〜と願いつつ・・・この日を終える・・・
●決勝日・・・昨日とうってかわって天気になりました。自分自身さすが晴れ男だなって関心
 しながら、昨日は雨でカメラを出すことが出来なかったので、ウォームU走行の写真をとりに
 コースサイドへ向かっていったのでした。 この時初めて買ったデジタル一眼での撮影となった
 のだが・・・さすがに使い方がわからず・・・悪戦苦闘でした。
 大ちゃんも悪戦苦闘してたみたいで、コースイン・コースアウトを繰り返しセッティングをきなして
 いました。
 観戦場所は表彰台の写真が撮れるグランドスタンドに陣取り・・・レースを待つことに・・・
 125ででは日本人ライダーが表彰台に登れず・・・寂しい展開・・・250では青山博一・高橋裕紀
 選手の活躍で盛り上がりましたが優勝には一歩及ばずで残念でした。
 そしてメインのMOTO GPクラスのはじまりです。
 大治郎選手は予選11番手で、大型ビジョンに映し出される映像には笑顔はみられませんでした。
 そしてレースが開始されました・・・やはり好調ロッシって感じのレース展開・・・大ちゃんも今から
 追い上げかな?と期待していた3周目・・・信じられない出来事が・・・大型TVには青いマシンが
 飛んでいく画像が・・・実況の人が叫ぶ・・・ファンの悲痛な叫び・・・
 『 転倒したのは加藤大治郎選手だ〜 』・・・ みんな信じられない様子でしたが大型ビジョンに
 映ったのは・・・やはり大治郎選手だった・・・ ぴくりとも動かない大ちゃん・・・レースは赤旗中断に
 ならず・・・淡々と進んでいく・・・ 救急車からホスピタルブースへ運ばれる大治郎選手・・・心配で
 レース観戦・応援にも力が入らない・・・事故の状況・様態がわからないまま、ヘリコプターが飛んで
 行く・・・とりあえず命に別状はないみたい・・・しかわからない・・・
 知り合いのレース関係者に聞いてみてもわからないまま無事を祈るしかなかった・・・
 チーム関係者・ファンの応援・家族の懸命の看病もありましたが・・・2週間後の4月20日に
 享年26才・・・早過ぎる・・・死でありました・・・
 ほんと悲しい出来事で、何日思い出して泣いた事だろう・・・ 
 世界中のファンの人々が悲しんだことか・・・
 しかし、時間は止まらないのである・・・レースは続き・・・大ちゃんチームメイトのS・ジベルノウが
 第2戦南アフリカGPにて感動の優勝を果たすのでありました。
 #74は永久欠番になりました。 これからも『 加藤大治郎 』選手の名前は忘れられる事はない
 でしょう・・・
 いままで感動をありがとうございました。今は天国で走ってるんだろうなって思います。
 大ちゃんの果たせなかった日本人チャンプが現れるのを見守っていて欲しいです。
                                    ■2004年4月8日(木)

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